不眠とくすり
睡眠とは・・・
睡眠は脳波と眼球運動のパターンからノンレム睡眠とレム睡眠の二種類に分けられます。ノンレム睡眠はさらに4つのステージに分けられます。成人の睡眠時間6〜8時間でノンレム睡眠とレム睡眠が交互に90分周期で繰り返しています。一般には、入眠するとすぐにノンレム睡眠に入り、睡眠ステージ1,2,3,4の順に深くなり、レム睡眠に至ります。ノンレム睡眠は脳が休息していて、なかなか起きません。深い眠りの状態です。
レム睡眠のレム(REM)とは急速眼球運動(まぶたの下で目がキョロキョロと動く)のことで、脳は活動しながら身体は休んでいる状態で、浅い眠りの状態です。夢を見るのはたいていこのレム睡眠のときと言われています。
また、時間が経つにつれてノンレム睡眠(深い眠り)の段階は少なくなり、レム睡眠(浅い眠り)の割合が多くなり、やがて覚醒します。
人間にとって睡眠とは睡眠は心身を休息させることはもちろん、記憶など高次脳機能にも深く関わっていると言われています。また、下垂体前葉が放出する成長ホルモンは入眠2〜3時間に集中してに分泌され、睡眠時間が長いと放出量は多くなります。成長ホルモンには細胞を再生・修復する新陳代謝の作用があります。
「寝る子は育つ」「寝不足続きで肌が荒れて・・・」なんて言うのもかなり正しいのかも知れません。
不眠症の症状は4種類
不眠症は、症状によって大きく4種類に分けられます。
入眠障害
布団やベッドに入ってもなかなか眠れない。寝つきに30分〜1時間以上かかるという症状。
中途覚醒
朝起きる時間までに、何度も目が覚めてしまう症状。特に中高年に多いことが特徴です。
早朝覚醒
朝早く目覚めてしまい、再度眠ることが出来ない。
熟眠障害
十分に睡眠時間はとっているが、眠りが浅く熟眠感が得られない。
不眠の原因は?
現代社会は24時間365日休むことなく動いています。街に出れば深夜営業の店舗が増えて、家にいても深夜番組で夜を満喫できます。睡眠時間を削ることは多くなり、知らず知らずに身体はストレスを感じていると言えるでしょう。(ちなみに私は仕事でイヤなことがあるとイライラして、精神的に落ち着くことができない状況になって、数日寝れないことがあります。)
睡眠薬
睡眠薬は不眠症に用いられる薬物の総称で睡眠時の緊張や不安を取り除き、寝付きを良くします。
睡眠薬はその化学構造や作用時間によって分類されるのが一般的で、超短時間作用型、短時間作用型、中時間作用型、長時間作用型など作用時間で使い分けれることが多いようです。
超短期作用型:トリアゾラム
短時間作用型:ブロチゾラム、ロルメタゼパム
中時間作用型:フルニトラゼパム、ニトラゼパム、ニメタゼパム、エスタゾラム、クアゼパム
長時間作用型:フルラゼパム
注意事項
自己判断で量の増減を行わない。
アルコールと一緒に服用してはいけない(効果増強する可能性があります)。
内服後は自動車や機械を運転しない(居眠りによる事故を起こす可能性があります)。