くすりの保存方法
冷蔵庫は完璧ではない!
くすりは温度・湿度などの影響を受けて、その有効成分が変化して効果が低下してしまうことがありますので、梅雨時や夏場など高温多湿時には十分な注意が必要です。
とは言え、薬剤師から特別に指示がなければ、室温(0〜30℃)で保存することでほぼ問題はないと思われます。(冷所保存の場合は15℃以下の場所に保存することなります。)
よく「くすりは冷蔵庫にいれて保存する」と聞きますが、結露や凍結などが考えられ、完璧とは言えません。特に最近では病院や薬局で一度に3ヶ月分の薬を処方(90日処方)されることがありますので、それぞれの薬に適した保存をすることが重要になってきました。
剤型毎の保存方法
粉薬・錠剤・カプセル
錠剤やカプセルは水に溶けやすく作られています。わずかの水分でも柔らかくなったり、変色することがあります。フタのある空き缶に乾燥剤を入れて風通しのよい所に保管しておくほうが良いようです。もし、外観、色が変化している薬があれば服用せずに、薬剤師に相談してください。
水剤・シロップ剤
冷蔵庫に保存して下さい。
水剤・シロップ剤は原液のまま調剤される場合と、水で薄めて調剤される場合があります。水で薄められたものは腐敗することもありますので、1週間以上たった薬は服用しないようにして下さい。
なお、水薬のカップ、水薬ビンの口などは細菌汚染を受けやすいので常に清潔に保ちましょう。
坐剤(座薬)
内服薬と同じ場所でかまいませんが、坐薬は薬自体が体温で溶けるように作ってあるものもありますので冷蔵庫に入れるなど、涼しい場所に先端を下にして、立てて保存して下さい。
なお、一度溶けてしまった坐薬は使用しないで下さい。
点眼薬
直射日光が当たらない所に室温で保存しますが、冷所で保存する必要があるものもあります。
点眼薬は無菌で調整されていますが、使用後は細菌に汚染されやすいようです。開封後はきちんとふたを閉め、2週間〜1ヶ月を目処に使い、古いものは処分して下さい。